失敗しない税理士の選び方
税理士や税理士事務所はたくさんあり、一見同じように見えるかもしれません。
しかし、どの税理士を選ぶかは、会社の将来を左右しかねません。
なぜなら、税理士によって会社の利益や税金の支払額まで変わってくるのです。
依頼した後に「こんなはずではなかった!」と後悔しないためにも、「税理士選びで失敗しないためのポイント」をおさえておきましょう。
よくあるトラブル事例
まず初めに、「顧問契約後に起こりやすいトラブル」についてまとめてみたいと思います。
1.電話、メール対応の トラブル |
・いかにも先生という横柄な態度で、上から目線で対応される。 ・メールで質問しても、何日も返事が返ってこない。 |
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2.担当者のトラブル |
・事務所の先生が直接担当してくれものだと思ったら、経験の少なさそうな担当者だった。 ・相談しづらい雰囲気であったり、相談しても面倒くさがられて、親身に聞いてもらえない。 |
3.会計データ入力の トラブル |
・会計データの入力方法をわかりやすく教えてくれない。 ・記帳をお願いしたら、記帳は自分でやって下さいと断られた。 |
4.節税対策のトラブル |
・決算書や申告書の作成しか行ってもらえず、節税対策の提案を全く行ってもらえない。 ・納税額を納期限ギリギリに言われた。 |
5.役員報酬のトラブル | ・適切な役員報酬の設定額について、法人税と所得税を考慮したシミュレーションを行ってもらえない。 |
6.税務調査でのトラブル | ・税務署側と全く交渉してくれないばかりか、税務署の言いなりで余計な税金まで支払うことになった。 |
7.料金でのトラブル | ・サービスの内容と料金が不明確で、料金表自体が存在しない。 |
これらのような問題・トラブルを未然に防ぐためにも、ご依頼前にそれぞれのポイントを確認することをお勧めします。
- (1)税理士選びのポイントをチェックする
- (2)早めに無料相談に行ってみる
- (3)無料相談で聞くべきポイントをしっかり聞く
(1)税理士選びのポイントをチェックする
依頼前にかならず以下のチェックポイントを確認しましょう。
電話・メール時の チェックポイント |
・電話対応が横柄な態度ではないか? ・メールの返信は遅くとも48時間以内にあるか? |
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無料相談の時の チェックポイント |
・現在抱えている悩みや、今後のビジョンを親身に聞いてくれるか? ・料金が安いことばかり強調せず、具体的なサービス内容を話してくれるか? ・実際に担当者になるのは誰なのか? ・記帳代行に対応してくれるのかどうか? ・節税や役員報酬に関する提案はしてもらえるのか? ・定期的に会って、相談することができるのか? ・税務調査にはしっかり対応してくれるのか? |
(2)早めに無料相談に行ってみる
次のポイントとしては、「早めに相談すること」です。
場合によっては、無駄な税金を支払うことになってしまったというデメリットあるからです。
※例えば、以下のようなご相談をよく受けます。
- 今期はけっこう利益が出ているので節税対策をしたいのですが、顧問税理士の先生が節税に消極的で全く提案してくれないんです。
- 会社に利益が出ないように、役員報酬の金額を決めているのですが、これでいいんでしょうか?
ご相談に来られるのが遅くなってしまったことで、「もっと早ければ、できる節税対策がもっとあったのに」「会社の税金と個人の税金のバランスを見て役員報酬を決めれば、もっとお金が残ったのに」などの問題も実際に起こっています。
節税対策のご相談は、お早めにされることをお勧めいたします。
(3)無料相談で聞くべきポイントをしっかり聞く
税理士を決めるにあたって、いろいろな疑問や不安をお持ちだと思います。
節税対策に対する考え方や税務調査への対応のこと、会計税務以外に相談に乗ってもらうことができるのかなど、不安なことや気になることは無料相談の時にすべて聞くようにしましょう。
サポートをどこまでしてもらえるのか?についても先に確認しておくことをお勧めします。
例えば、会計ソフトへの入力もしてもらえるのかといったことや、どういった資料を使って数字の説明や提案をしてもらえるのかといったことです。
また、契約した場合は、誰が自社の担当者になる予定なのかも聞いておいた方が良いと思います。
会計事務所では、資格を持たない担当者も多くいますので、事前に確認しておいた方がよいでしょう。
税理士は選び方によって、会社の今後を左右することになります。
上記のチェックポイントや注意点を意識して、安心して信頼できる税理士を選ぶようにしましょう。